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政権交代の悪夢 [300番台]


政権交代の悪夢 (新潮新書)

政権交代の悪夢 (新潮新書)

  • 作者: 阿比留 瑠比
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/04
  • メディア: 単行本



誰がどういおうと、どんなに悪かろうと、それは我々有権者の責任。

読んでいるととても腹立たしくなる1冊です。麻生政権の終わりごろから震災までの民主党政権について書いているものです。

自民党政権にNOを突き付けたら、消去法で受け皿の民主党が政権を取ったわけですが、とにかくさまざまな意味で「幼い」政治家の集団であることを、今更ながら痛感しています。政治運動には参加していたかもしれませんが、国を運営していくという能力・人を使う能力は今にして思うと皆無でした。

思えば、こんなにおかしくなったきっかけは小泉政権のときの「郵政いいがかり解散」からと思っていますが、どんな政権でも、有権者が投票して当選させたのですから、その責任は最終的に有権者にあることになります。

次に選挙をするとまず自民党政権に変わることになるでしょうが、自民党だって「幼い」政治家しかいないのが目に見えています。それでも選ばなければ国を変えていくことができないという厳然とした事実。有権者は、投票という行為で意思を示さなければなりません。
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マンションは間取りで選びなさい [300番台]


マンションは間取りで選びなさい

マンションは間取りで選びなさい

  • 作者: 斉藤 ヒジリ
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2010/04/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



間取りだけでもわかることはたくさんある!

家を買うということは、金額面で見たらおそらく一生のうちで一番大きい買い物になるでしょう。そのとき、何を基準にして選ぶことになるのでしょうか?周囲の環境だとか金額などが重要視されることになるかと思いますが、買うに限らず借りるでもやはり「間取り」は大きなチェックポイントではないでしょうか。

この本は、その間取りから作り手の論理で作られたものかどうかを見分け、住むのにいい物件の見つけ方を示しています。

ちょうど一年半ぐらい前に今のところに引っ越しましたから、間取りはさまざまなところを散々見ました。いわゆる分譲の賃貸に降りてきたような物件では、リビングに和室がついているようなものがけっこうありましたが、これを著者は役に立たないものとバッサリ斬ります。たしかに、窓に和室がくっついているのであればまだしも、リビングを障子のようなもので区切るものは、どう考えても換気がいいとは思えません。

著者も、まずは採光と空気の流れを見ると行っていますから、住むことを考えていない間取りは、空気の通り道のない間取りになっていたりするわけです。

もうひとつ、これは自分自身実感したことですが、天井の高さです。実際には天井高(部屋の天井までの高さ)と階高(フロアの高さ)の2種類があるそうですが、前に見に行った物件で、妙な違和感を感じたのがこの天井の高さでした。天井が低いというのは、想像以上に圧迫感があります。これも実際に見ないとわからないものです。

作り手の論理は、最終的に間取りに出てきます。だからこそ、この本で間取りとは何かを学びたいものです。

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タグ:間取り
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エンデの遺言 [300番台]


エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと (講談社プラスアルファ文庫)

エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと (講談社プラスアルファ文庫)

  • 作者: 河邑 厚徳
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/03/22
  • メディア: 文庫



ファンタジーが、まったく別の顔を見せる。

ミヒャエル・エンデといえば、モモなどのファンタジー小説を思い浮かべる人がほとんどかもしれません。しかし、本人は晩年経済について、特に「老化するお金」、」「価値の目減りするお金」についての考察を繰り返していたことが、この本で分かります。

お金とは、利子を生むものであって目減りするものではないという意識がどうしてもありますので、「老化するお金」という考え方は違和感がどうしてもあります。しかし、お金がお金を産む利子という仕組みが、結果今の経済をおかしくしているとエンデは言うのです。

実際に、サービス・取引に使われているお金は全体の2%、それ以外の98%は投機のお金であることを考えると、お金がお金を産む仕組みがいかに経済にダメージを与えているかを考えさせられます。

本来お金は流通してこそのものであって、溜め込まれるとまったく機能しなくなります。だから、溜め込まれずに流通する(=使いたくなる)仕組みとしての「老化するお金」が必要になってきます。これは実際に地域通貨として日本でも取り組もうとしているところも出てきています。

もしかしたら、これが被災地の経済を立て直すひとつのアイデアになるかもしれません。

ただ、これを読んでからモモを読みましたが、時間貯蓄銀行が、非常にリアルに薄気味悪く感じられました。


モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語 (岩波少年少女の本 37)

モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語 (岩波少年少女の本 37)

  • 作者: ミヒャエル・エンデ
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1976/09/24
  • メディア: 単行本



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生死を分けた三分間 [300番台]


生死を分けた三分間  そのとき被災者はどう生きたか

生死を分けた三分間 そのとき被災者はどう生きたか

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2006/04/21
  • メディア: 単行本



自分のことと思える想像力の欠如。

これは、阪神淡路大震災・三宅島の全島避難・新潟中越地震の被災者が、「そのとき何をしたか」を聞き取りしたものです。

阪神淡路大震災と新潟中越地震については、生き残った人たちがどのように被災当日からその後の数日をどのように過ごしたか、どのように感じたかが書かれています。

今更読んでも間に合わないことは承知の上で読みましたが、ちょうど阪神淡路大震災と新潟中越地震が今回の地震・津波の被害に該当し、いつ収束するかわからないという点で原発の事故と三宅島の全島避難が重なるように感じました。

特に三宅島からの避難は、最初はそれほど重大ではないように思える形から避難指示が出て、そのあと4年半帰島できなかったという点が、今後の原発の事故と非常に共通点があるように思えます。

特に、具体的な収束の時期がまったく読めない点は、今後原発の避難区域から避難している方々の未来を案じているように思えて仕方ありません。避難先で新しい生活を始めることを選ぶのか、それとも今まで住んでいたところに戻って今までと同じ生活(難しいですが・・)を目指すのか。難しい選択です。

で、この本を読んで何を感じるか。それはきっと「想像する力」を持っているかどうかだと思います。それも、「もし自分のところで同じことが起こったら、どうなるだろうか?」という考えです。

例えば枕元にスニーカーなどの底のしっかりした履物を、「底を上にして置いておく」というようなこと。普通に置いてしまうと、中にガラスの破片などが入ってしまって使えなくなるからなんですが、このようなことは経験した人しかわかりません。

では、知ったからと言ってこれが実行できるか?それは別です。「そうなんだ、用意するときは気をつけよう」と「そんなこともあるんだねぇ、自分は地震に遭ったことないからよくわからん」のどちらでしょう?

徒然草で「先達はあらまほしきかな」というフレーズがありますが、本を先達にするかどうかは本人次第です。最近の余震は関東近郊に移ってきているので、もしかしたら、次はあなたの住むところで大きな地震が起きるかもしれませんよ。

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国家の命運 [300番台]


国家の命運 (新潮新書)

国家の命運 (新潮新書)

  • 作者: 薮中 三十二
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/10/14
  • メディア: 新書



最前線ががんばる人を、背後から撃つ奴がいる。

著者の名前を見て、どこかで聞いたことがあると思ったら、6カ国協議の日本代表として外交の最前線で交渉をしていた方でした。

ですから、この本は実際の国の代表がどのように対外折衝をしていたのかを知ることのできる本でもあります。古くは日米構造協議、そして6カ国協議、どの交渉も決して楽な交渉はありませんでした。しかし、どうやら一番の敵は相手国ではなく、味方にならなきゃいけない人間のようです。

特に「よくわかっていない政治家」と、外国の報道に過剰反応する日本のマスコミ。アメリカの教書に日本の名前がなくても即日本軽視ではないのに、明らかに問題を曲解させようとしている日本のマスコミは、外交にとってはただのガンなだけのようです。日本が堂々と誇れる行動を取っていることは一切報道せず、外国の受け売りばかり・・

そしてそれ以上にひどいのが日本の政治家。一撃ですべてを壊してしまうような、そんな発言を繰り出します。最近も、無能な金持ちのボンボンだった前首相が、つまんない発言を繰り返しているようですが、必死に国益になるよう戦っている外交官の背中から撃つようなことが、よくできるなとあきれてしまいます。

とにかく、日本の外交の最前線は、しっかりと交渉をしているということは、これを読むとよくわかりますし、いかに政治家とマスコミにはがっかりさせられるかということも、よくわかってしまう1冊です。
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再掲・ヤバい経済学 [300番台]


ヤバい経済学 [増補改訂版]

ヤバい経済学 [増補改訂版]

  • 作者: スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2007/04/27
  • メディア: 単行本



毎日新聞の余禄に先を越されましたが。

昨日から今日にかけて、話題は相撲の八百長疑惑ですが、これを実際に検証しようとした本がこれです。著者はアメリカの「やんちゃな」経済学者で、さまざまなことを経済学的に分析して本にしています。

そして、この本に「日本の相撲に八百長があるか?」を分析しています。調査方法は、7勝7敗で千秋楽を迎えた力士が、千秋楽に8勝6敗の力士と対戦した場合の勝率を調べるというものです。

実際に勝率は高かったそうで、勝ち越しのかからない対戦のときの勝率はほぼ力どおりだったようです。

日本の相撲なのに、八百長を見つけていたのはアメリカ人だったなんて、皮肉以外のなにものでもありません。

もう、自浄能力はなさそうだし、はっきりと相撲協会の解散しかないでしょうね。相撲は、今年の初場所で終わりになるのかもしれません。
タグ:八百長 相撲
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速記者たちの国会秘録 [300番台]


速記者たちの国会秘録 (新潮新書)

速記者たちの国会秘録 (新潮新書)

  • 作者: 菊地 正憲
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/11
  • メディア: 新書



リアルな、一番政治に近い人たちの証言。

国会中継を見ていると、演説者の下のところに4人ほど人が座っています。時々入れ替わる様子が見えたりしますが、ほとんどいることに気づかれない人たちが、この本の主役である国会速記者です。

国会での発言は、この方々の速記によって記録として残され、歴史が積み重ねられます。

ある意味歴史の生き証人ですから、その発言は非常にリアルなものがあります。

東京裁判のときの話から始まり、バカヤロウ発言や安保動乱、池田勇人や田中角栄など、歴史に残る総理大臣の話など、歴史はこうだったんだと実感することができます。

意外なのが故大平正芳首相の話。アー・ウーと最初につけるので有名だったのですが、それを外すと「ほぼ完璧」な文章になるというもの。文字に起こしてみないとわからないところもあるようです。

速記者によると、最近の国会議員の先生は、二世・三世を含めそこまでいかない人ばかりだとか。人材不足なのかもしれません。
タグ:速記者
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世紀の空売り [300番台]


世紀の空売り

世紀の空売り

  • 作者: マイケル・ルイス
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/09/14
  • メディア: 単行本



今年1番。これほど金融関係が面白いとは思わなかった。

別に金融関連の本を狙っていたわけではありません。著者のマイケル・ルイスは、マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男や、ブラインド・サイド アメフトがもたらした奇蹟で知っていたので、新作が出たから借りてきただけです。

で、読んでみるとこれが見事に当たり!著者は元々ソロモン・ブラザースで仕事をしていて、「ちょっと金持ちになってそこから転がり出てきた」という経歴があります。だから、ベースになる金融の知識はあるし、なにより「錬金術」を疑っていたからこそ、この本が書けたともいえます。

なによりも、「サブプライムローンに端を発した金融危機」が、どのようなものなのかを知るには最高の1冊です。そして、好景気を疑っていて、「世界が破綻する」ほうに賭けていた人物(それも投資銀行などにいなかった人たち)がいたことに驚きます。

住宅の価格がいつまでも上がり続けると考えるのもおかしいし、(返せなくなる可能性が高いのに)低所得者にお金を貸すこともおかしい、と考えなかったことが、原因と言えそうです。そして、破綻する方に賭けた人間は、「燃えている家の火災保険」を見つけ出して買ったということのようです。

サブプライムローンが原因でしたが、なぜこんなに世界中たいへんになったかを、これで勉強する価値は大です。

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秋田県式家庭学習ノート [300番台]


秋田県式家庭学習ノート―勉強グセと創造力が身につく

秋田県式家庭学習ノート―勉強グセと創造力が身につく

  • 作者: 主婦の友社
  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2009/04/09
  • メディア: 単行本



出身者にしてみれば、当然の話なのですが。

秋田県は、全国学力テストで全国上位をずっとキープしています。学習塾などの教育産業は、秋田市以外ではまったくないような環境の中、なぜに全国トップなのか?不思議がられることが多いのですが、この本は、その一端を小学生の「家庭学習ノート」に見出し、どのような使い方・教え方をしているのかを分析したものです。

家庭学習ノートだからといって、特別なことをしているわけではありません。このノートの最大の特徴は、小学校の低学年の時期から「勉強する習慣」を身につけさせることです。勉強する習慣がつけば、あとは積み重ねていくだけですから。

ですが、その習慣になるまでに、ポイントがひとつあります。それは「親がガミガミと言わないこと」です。よく「勉強やった?」と親は言いますが、これを毎日のように聞かされると子供は勉強嫌いになります。親は小さいころに「宿題やった?」とか「勉強した?」と話しかけることが重要になります。

つまり、うまく勉強嫌いにならないよう回避することが一番重要で、習慣になることで次のステップである基礎の繰り返しができる根気や集中力を養えるというもののようです。

考え方としては、百ます計算にも通ずるようなそんな感じもします。とはいえ、実際にやっていた人間としては、家庭学習ノートを使って勉強するのは当然で、それが特別なモノだと言われるのはちょっと違和感があるのも事実です。ローカルの常識=他のところの非常識の代表かもしれません。

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ちっちゃいけど世界一誇りにしたい会社 [300番台]


ちっちゃいけど、世界一誇りにしたい会社

ちっちゃいけど、世界一誇りにしたい会社

  • 作者: 坂本 光司
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2010/03/05
  • メディア: 単行本



日本には、こんな会社もあるんです。

この本では、全部で8つの会社が紹介されています。小さいですが、まさに世界に誇りたい会社です。

世界に誇ると普通に言えば、世界に名前が轟いている大企業だったり、独自技術を売りにして世界でシェアを獲得している会社などが対象になるのでしょうが、この本の会社は、グローバリゼーションとはまったく無縁な、それこそ独自の境地を切り開いている姿が見事です。

例えば、札幌にある丸吉日新堂印刷株式会社は、名刺に特化した会社で、例えば素材をペットボトル再生材にしたり、とうきびペーパーやバナナペーパーを使って名刺を作っています。名刺1枚に対して1円募金ができる仕組みを作ったり、点字付きの名刺にしたりすることもできます。これによって、知的障害を持つ人たちの仕事もできて社会参加できるということになります。

他にも、介護用品の開発(洗えるマットレスや着やすい衣服など)を行っている広島のハッピーおがわや、島根のリハビリ用機材を作っているキシ・エンジニアリング株式会社、オリンピックでメダルを独占する砲丸を作る辻谷工業(北京オリンピックは、なんとボイコットしたことでも有名で、そのためにメダルが取れなかった選手が「ロンドンオリンピックは使えるんですよね」と言ったとか)などが紹介されています。

このような会社は、おそらく日本人にしかできない会社じゃないかと思います。成果主義だとか、株価を上げるような業績だとかで汲々している企業には、絶対できないことです。こんな会社があることは、日本はまだまだ大丈夫と思いたいところです。

リンクをつけておきます。
小ざさ(作っているのは最中とようかん、通販は最中だけで、ようかんは店頭販売のみ、一日150本)
板室温泉大黒屋(現代アートが売りの温泉、リピーター率高し)
あらき(熊本)(本物にこだわるお店)
高齢社(高齢者専門の人材派遣サービス会社、夕方にはビールが出てくるらしい)


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