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江戸奉公人の心得帖 [600番台]

江戸奉公人の心得帖―呉服商白木屋の日常 (新潮新書 242)

江戸奉公人の心得帖―呉服商白木屋の日常 (新潮新書 242)

  • 作者: 油井 宏子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 新書

江戸時代から、日本人は変わっていないかも。人間は進化しないんだろうな、きっと。

この本は、白木屋に残っていた古文書から、当時の奉公人がどのような暮らしや仕事をしていたかを紹介したものです。奉公人といえば小さな子供の頃から大きなお店で働いている姿がイメージされます。江戸の白木屋といえば最後は東急日本橋店としてちょっと前まで実際に行ける場所でした。白木屋自体は京都が本店で、江戸は支店だったそうです。そんな江戸の白木屋の奉公人は、古文書によると近江のあたりの農家の次男・三男などがなっていたとか。

さて、この本では昔の奉公人の状況を表す文献と、お店の規則集などから当時の状況を浮かび上がらせます。特に規則集の部分を読むと、こんな話があるようです。

「接待はほどほどにしないと引き継いだ後の者が困る」
「会議中居眠りをするな」

こんなことが規則集として載っているということは、もちろんこんなことをしていた奉公人がいたということなのでしょう。他にも、着る物は年齢によって決まっていて、過度に派手なモノは着ないようになどいう規則も紹介されています。サボる場所はこの辺だから、上に立つものはその場所をよく見ろなんてこともあるし、お店の品物(もちろん反物)を横流ししたり、それでつかまったりする奉公人もいたようです。

この本を読むと、日本人は変わってませんね。防衛省の汚職事件も、結局同じ穴のムジナですから。


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中島信也のCMコンテ集 [600番台]

あのCMの絵コンテ―中島信也CMコンテ集 (広告批評の別冊 12)

あのCMの絵コンテ―中島信也CMコンテ集 (広告批評の別冊 12)

  • 作者: 中島 信也
  • 出版社/メーカー: マドラ出版
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 単行本

時々クリエーターの考え方を覗きたくなる。

中島信也といえば、CMディレクターとしても、また映像作家としても大変有名な方です。ACCのCMフェスティバルの発表会で仙台に来たときにゲストとして参加していたときに見たことがあります。最近ではウルトラマンゼアスの監督(?)までしています。

そのクリエーターが今まで作ってきたCMの絵コンテを集めたものがこれになります。有名なところではカップルードルの「hungry?」や、伊右衛門の絵コンテが見られます。ほぼ絵コンテどおりにCMが作られていて、さらにそれぞれのCMのテイストがうまくプラスされてあのCMとなっていることがわかります。

決して上手な絵ではありませんが(失礼ながら)、絵コンテの段階からしっかり考えられていることはやはり驚きです。こうやって考えて作っているんだなぁ。


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国産はじめて物語 [600番台]

国産はじめて物語―世界に挑戦した日本製品の誕生秘話

国産はじめて物語―世界に挑戦した日本製品の誕生秘話

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ナナコーポレートコミュニケーション
  • 発売日: 2003/02
  • メディア: 単行本

国産の製品の裏にある様々な話。

この本は、明治3年の「天沼ビヤザケ」から平成9年の「トヨタプリウス」までの日本製品の誕生秘話を紹介したものです。知っていそうで知らない製品の話がたくさん紹介されています。

有名なところでは、国産初のピアノはヤマハですが、その前にリードオルガンもヤマハが作っていました。また、自転車は宮田が「宮田第1号自転車」を作っていましたが、この宮田、粉末消火器も国産初となっています。これは自転車のパイプを作る技術が消火器に生かせたために作ることができたということらしいです。

他にも「早川式繰出鉛筆」(今のシャープペンシル)、上が噴水のようになっているジュースの自動販売機がホシザキだった(ホシザキといえばペンギンのシールがついた冷蔵庫のメーカー)だったとか、意外と知らない話が出ています。また、日本人だからこそ作ることの出来た製品の一覧とも取れるわけで、やはり日本の製造業の底力を改めて確認するような内容になっています。幸い、元ホシザキの人間がいるので、今度このジュースの自販機の話を聞いてみようと思います。


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テレビCM崩壊 [600番台]

テレビCM崩壊 マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0

テレビCM崩壊 マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0

  • 作者: Joseph Jaffe
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2006/07/22
  • メディア: 単行本

もうテレビCMの未来はないかもしれない。

この本は、テレビCMはもう終わっているので、次はどうする?という新しいアイデアを提示しているものです。

私自身は、ACCのCMフェスティバルが大好きで、地元での上映会があれば出来るだけ行くようにしています。そこで見るクリエイティブな内容が刺激になるからですが、よくよく考えるといいCMを流したからと言って商品が必ず売れるとは限らないという現象は、エリマキトカゲぐらいから見られました。ちなみに昨年のCMフェスティバルでは、資生堂のTUBAKIのCMが上の賞を受賞するのはおかしいという意見があって銅賞止まりだったという話があります。あれだけタレントを集めたものはクリエイティブじゃないとか。

さて、HDDレコーダーが家庭に普及してきた今の時代は、テレビCMはもう瀕死の重傷ともいえます。なぜならCMのスキップが一般的になってきた今、録画した番組のCMは見てもらえないし、CMが話題になること自体ありません。さらに、最近はCMの最後にインターネットで検索して次を見てもらうパターンばかりで、これで実際にネット検索する人はどのくらいいるのか疑問です。

テレビCMはもう瀕死ですが、インターネットのCMはまだまだこれから可能性があるとこの本は教えてくれます。ネットCMであれば、誰が見ているか、どんなものに興味があるかも追跡できるし、テレビCMのように相手に本当に届いているかどうかわからないなんて心配もありません。

いずれにしろ、テレビCMの先はかなり短そうですが、CM自体にはまだまだ未来がありそうです。そしてその先はネットらしいということも。


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みんなCM音楽を歌っていた [600番台]

みんなCM音楽を歌っていた―大森昭男ともうひとつのJ-POP

みんなCM音楽を歌っていた―大森昭男ともうひとつのJ-POP

  • 作者: 田家 秀樹
  • 出版社/メーカー: スタジオジブリ
  • 発売日: 2007/08
  • メディア: 単行本

表に出にくい、もうひとつのJ-POP。

この本は、大森照男というひとりのCM音楽プロデューサーの話が中心となっています。CM音楽も、今はタイアップが中心でCMのために作られた音楽は非常に少なくなりました。昔は(このような言い方はあまり好きではありませんが)、みんなが歌えるCMソングがたくさんあったように思えます。そしてこのCMソングは、そのときに流れてしまえばもうおしまい、人の記憶の中にしか残らないものとなってしまいます。

もともと、CM音楽は三木鶏郎が最初に作ったと言われています。「明るいナショナル」や「ワ・ワ・ワとワが三つ」(ミツワ石鹸)などが代表曲ですが、大森照男さんはこの三木鶏郎の冗談工房に入るところからこの本は始まります。

本人は、この本でCM音楽プロデューサーと呼ばれるだけあって、様々なアーティストや音楽家、演奏者とCM音楽を作ってきました。私にとってCM音楽と言えば、山下達郎のコカ・コーラです。「Come on in Coke」のアカペラがあまりに印象的でした。このころから矢沢永吉の「時間よ止まれ」、ツイストの「燃えろいい女」などがCMで使われるようになり、だんだんタイアップという手法が確立していきます。変わったところでは松田聖子の「スイートメモリーズ」。これは最初誰が歌っているのか公表されなかったしCMで流れる部分が英語の歌詞だったのでいろいろと話題になったものです。

そしてこの本に対談として収録されているのが大瀧詠一です。最近はサンデーソングブックの新春放談ぐらいしか人前に現れませんが、はっぴぃえんど解散からソロになるころにCMをよくやっていました。

NIAGARA CM Special Vol.1 3rd Issue 30th Anniversary Edition

NIAGARA CM Special Vol.1 3rd Issue 30th Anniversary Edition

  • アーティスト: のこいのこ, 大滝詠一, アン・ルイス, 大場久美子, シンガーズ・スリー, Niagara CM Stars
  • 出版社/メーカー: ソニーミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2007/03/21
  • メディア: CD

大瀧さん以外にも、鈴木慶一やYMOの面々、安全地帯などそれこそたくさんのアーティストがCMに関与していました。こうやって見ると、明らかにレコード(CD)ではない、もうひとつのJ-POPがあることを強く感じさせます。

まずは一読、そしてCM音楽を聴きなおしてみてください。山下達郎CM大全集は、ファンクラブ限定ですが公式サイトから一般の人も購入することが出来ます。これも、日本の音楽史の一部なのです。

三木鶏郎音楽作品集~トリローソングス~

三木鶏郎音楽作品集~トリローソングス~

  • アーティスト: 榎本健一, 河井坊茶, 霧島昇, 伊藤久男, 三木鶏郎, 灰田勝彦, コーラス, 三木鶏郎合唱団, 千秋恵子, ダークダックス, 楠トシエ
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2005/11/23
  • メディア: CD


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奇跡を起こした村のはなし [600番台]

奇跡を起こした村のはなし (ちくまプリマー新書)

奇跡を起こした村のはなし (ちくまプリマー新書)

  • 作者: 吉岡 忍
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2005/03
  • メディア: 新書

これを読むと、「町おこし」「村おこし」なんて言葉の軽さが気になる。地方自治に携わる人は必読。

新潟の山間の村である黒川村(現在の新潟県胎内市)の、精力的な村長がいかにして村を立て直したかを紹介したものです。過疎が進み、なおかつ水害で大きな被害を受けた直後から話は始まります。ちょうど高度成長の時期を迎え、村から若者が出て行くために働き手がいなくなってしまう状況の中、民間が何も出来ないからとひたすら村営で仕掛け続けた様子が次々と出てきます。

とにかく村長が一番勉強していて、役場の職員を積極的に海外研修に送り込み、その職員が中心となって様々な事業を立ち上げて軌道に乗せていく様子は、これぞ地方自治といえそうな内容です。村営でやるといってももちろん国や県から補助金を引き出して事業を行うわけですが、実際には国や県で「この申請を通して補助金を交付してやろう」とした担当者がいたからこそとも言えます。この担当者たちも地方出身であったのではないかというのが著者の推測ですが、この補助金が通らなければ「地方自治は立ち行かない」と思ったからこその熱意かもしれません。

とにかく「自分たちにできることをやり続けた」からこそ村が軌道に乗り、人口も増えだしたといいます。この本を読んでから「町おこし」や「村おこし」なんて言葉を聞くと、こんな軽い言葉では地方は生き残れないと思える1冊です。


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通勤電車で座る技術 [600番台]

通勤電車で座る技術!

通勤電車で座る技術!

  • 作者: 万 大
  • 出版社/メーカー: かんき出版
  • 発売日: 2005/03/23
  • メディア: 単行本

そこまでして座りたいと思う人、たしかにいる。

この本は、主に首都圏での通勤電車でいかにして座るかを研究したものです。私も東京で仕事をしていたときは、標準で(つまり自分の席のあるところに行くとき)1時間15分、最長(出先に行くとき)では2時間半毎日通っていたことがあります。これが1本の電車を乗りっぱなしなら座る戦術も必要になるのでしょうが、途中何度も乗換えがあるために、疲れているときは地獄のような時間でした。そしてたまたま座ることが出来たらラッキー、寝ていたものです。

さて、この「通勤電車で座る」ことを、ここまで研究した本は初めてかもしれません。というより、これを研究しようとするくらい座りたい意欲があれば、それを別のところに向けた方がよりいいような気もしますが(笑)

で、よくよく読んでみると、基本の考え方は人間観察に尽きるようです。座っている人物の服装から沿線上の大学生なのか、専門学校生なのか、それとも予備校生なのかを判断するとか、会社員の社章からどこで降りるか調べるとか、細かく観察することがポイントのようです。さらに巻末には降りる人の記録をするための名刺大のレイアウトまで掲載されています。その中には似顔絵を書く枠まであります(笑)。これで途中で降りる人を覚えて、その場所に座ろうというのですからその熱意はどこから来るのか知りたいくらいです。

もっとも、ある程度長い通勤時間であれば、寝ること以外に勉強の時間に充てることができます。私も朝は寝ていましたが帰りは本を読んで勉強していたものです。座る技術をバカにすることなかれ、いわゆる細切れ時間の活用と考えるとその重要性がわかるというものです。


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あのブランドの失敗に学べ! [600番台]

あのブランドの失敗に学べ!

あのブランドの失敗に学べ!

  • 作者: マット・ヘイグ
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2005/03/11
  • メディア: 単行本

ブランドには「人のふり見て我がふり直せ」という言葉はないらしい。

この本には、ブランドに関する60の失敗が収められています。ブランドと言っても、世界中に通用している(していた)ものも多く、なぜにみんなして同じ失敗に突き進みたがるのかわからないと思わせることがたくさん載っています。

例えば有名なところで言えば、「コカ・コーラのニューコーク」。昔の製法から新しい製法に切り替えたら思いっきり失敗した例が出ています。ペプシコーラに煽られて危機感を持って新しいことに打って出たら失敗したのです。そのペプシコーラも、「透明なコーラ」で同じように転んでいます。ペプシは他にも「モーニングペプシ」でも転んでます。

他にも「ファイアストンとフォードの確執」(両方のブランドがダメージを受けただけ)や、ハーレーダビットソンの香水(誰が買う?)、ハインツのオール・ナチュラル・クリーニング・ビネガー(食品メーカーのハインツが酢を原料にした洗剤を出したら消費者が混乱してしまった)など、途中でだんだん笑っていられない話が次から次へと出てきます。

特にシリアルのケロッグが、インドの約10億人の人口を当てこんで(これだけいたら、大もうけできそうだけど)シリアルを売り込もうとして失敗した話はなかなか面白いものです。これは、世界はひとつではなく、相手の文化まで考慮してブランド化していかないと失敗するぞというところに書かれています。インドの朝食にはシリアルを食べる習慣はありません。だから、新しい食生活を啓蒙するところからやらないとうまくいかないのに、値段が高いことも壁となって失敗してしまったのです。これ以外に、「10億人」に目がくらんで失敗した例として、メルセデスベンツ、コカ・コーラ、MTV(これこそ文化が違うから無理だろ)、ドミノピザ(アメリカの味がインドに通用するほど甘くない)、シティバンク(インドの富裕層狙いで参入したが、実はそんなに多くないことに後から気づいた)なども併せて出ています。

ソニーのベータマックスも日本企業としては唯一出ていましたが、見事なまでにみんな同じようなことをして失敗しています。他人の失敗をしっかり分析することで、失敗を(多少なりとも)回避する方法が見つかるかもしれないのに。とにかく、これは失敗を笑うものではありません。世界を席巻したと思われるブランドですら、簡単に失敗を繰り返すのだから、よほど気をつけてブランドをコントロールしないと、この例の中に自分たちが入ってしまうことを意識しなければなりません。

そう考えて今の日本を見渡すと、もしかしたら一番の失敗ブランドは「読売ジャイアンツ」かもしれません。もう地上波で放送されなくなってしまうくらい、コンテンツとしての魅力がなくなっているのに、未だにテレビ局もNPBもそこにしがみついているのだから。


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事故と心理 [600番台]

事故と心理―なぜ事故に好かれてしまうのか

事故と心理―なぜ事故に好かれてしまうのか

  • 作者: 吉田 信彌
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2006/08
  • メディア: 新書

今度は交通事故に対する詳細な研究です。

前回紹介した「最悪の・・・」でコメントを書いていただいたpafuさん、ありがとうございます。車に対しても「健全な恐怖」を持つことはやはり大切だと思います。私は免許を取った時点で「自分の運転では他人を巻き込んでしまう」と考え、運転を止めてしまった経緯があります。以来完全なペーパードライバーを徹底しています。

さて、今回はそのより身近な交通事故を研究した本を取り上げます。これは、交通心理学を専門としている大学教授が様々な交通事故に対して、心理学的な側面や事故に好かれる人がいることなどを説明しているものです。

最初に出てくるのが、保護者(母親)に送られてきた保育園児の事故についての考察です。たまたま朝の登園状況を1ヶ月ぐらい毎朝ビデオ撮影していたところ、園児が道を渡ろうとして別の保護者の母親がその子を車で轢いてしまった事故が発生してしまったところから始まります。事故発生の前後の状況がはっきりと記録にある状態で自己分析がされていますが、交通事故というのがいかに原因が難しいものであるかを認識させる内容となっています。車で轢いたのだからもちろんドライバーの責任が大きいことはたしかですが、車をよく確認しないで道路を走って渡ってしまった子供、そして注意をしないその子の親。「早く行きなさい」とせかす傾向が親にはありますから、早く行けと言われたら子供はやはり走ってしまう可能性が高いことになります。

ここまで見ても、「ではこの事故を防ぐにはどうしたらよいのか?」と聞かれたら、対策の取り方が非常に難しいことが実感できたのではないでしょうか。自分ではいつも周囲に気を使って運転していると思っても、ある瞬間には無意識のうちにアクセルをより多く踏む傾向があるかもしれないのですから。

ちょうど交通安全運動の期間中です。通り一遍の交通安全運動では、実は事故を防ぐことが難しいということを、この本でまず学ぶ必要があるのでは?と思わせる1冊です。


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セブンイレブンおでん部会 [600番台]

セブン-イレブンおでん部会―ヒット商品開発の裏側

セブン-イレブンおでん部会―ヒット商品開発の裏側

  • 作者: 吉岡 秀子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社出版局
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 新書

この部会は全部で7つあるそうです。

おでんと言えばセブンイレブン、コンビニおでんを普及したその功績は大きいと思いますね。やはりここのおでんが一番だと思いますが、この味をどのようにして支えているのか、またセブンイレブンのオリジナル商品がどのようにして作られているかを紹介したのがこの本です。

タイトルにもあるおでん部会ですが、構成は次のようになっているのだそうです。
・大根
・豆腐
・海産物
・練物
・つゆ
・巾着
・畜肉
これが商品の原材料や製造業者が一堂に会して会議を行うので、時間がかかってしょうがないとか。しかし、セブン側の商品企画担当だけでなく、作る側まで参加しているのだからおいしいのかもしれません。

なにより、ここの会長が昼食などのときに自社の製品を頻繁に食べてチェックしているのだそうです。そして、おいしくなければ即座に販売を休止して、改良させることもしばしばだとか。この鈴木会長のインタビューが巻末にありますが、消費者に対して「作り手の都合を押し付けるな」と言っているのだそうです。世間を見渡せば「作り手の都合」がずいぶん押し付けられているような気がしませんか?パソコンや携帯電話のマニュアルなどは作り手の都合を全面的に押し付けられている代表かもしれません。このような意識が業界トップの地位を支えているのかと思って読むと、とことんこだわって作っている姿勢がよく分かります。

やっぱりリーディングカンパニーは違うということですな。


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