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人間この信じやすきもの [300番台]


人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして生まれるか (認知科学選書)

人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして生まれるか (認知科学選書)

  • 作者: トーマス ギロビッチ
  • 出版社/メーカー: 新曜社
  • 発売日: 1993/06
  • メディア: 単行本



人間は自分が思うほどすごくもないし、何かに引っ張られる。

次の文章を読んで、自分のことをよく言い表していると思う方は、YES・NOぐらいの簡単なものでいいですから、コメントを入れてもらいますか?

「あなたは他人に好かれたい、他人から尊敬されたいという強い欲求を持っています。あなたは、外交的で、愛想がよく、社交的な面がある一方、内向的で、用心深く、控え目な面も持っています。あなたには、まだ有効に使われていない活力がかなり残されています。

性格面では、弱い面もありますが、他の面での利点がそれを補っています。あなたは変化や多様性を求める傾向もあり、制限や制約に縛られることを嫌います。

あなたは、自分なりの考えができ、満足のいく証拠がなければ他人の意見に同調しない自信を持っています。非現実的な願望を持つこともある一方で、自分自身を批判的に見つめる心も持っています。」

これを読むと、だいたい80%ぐらいの人は自分のことを「かなり正しく」言い表していると思うようです。

なんのことはない、誰にでも当てはまりそうな曖昧な表現で書いているだけなのですが、これを読むとなんとなく自分にあっているような感じになるのが、この本で指摘している「迷信」や「誤信」の原因のようです。

人間は、何もないところに「何か」を見つけてしまうし、動機によってゆがめられる信念を持っているし、最初に提示された数字に引きずられてしまうといった「人間の弱さ」の特徴をこの本は教えてくれます。

だからと言って、それをちゃんと把握した上で対処していけば問題はありません。人間は、誰でもそのような傾向があるのですから。でも、それを知らないで流されてしまうと、相当危険なことになる可能性があります。迷信なのに、それを迷信とは思えなくなることも多々あります。なんとなく、今の日本人はその流される人間が多くなっているような心配がありますから・・・
タグ:迷信
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