ハリー・ポッターと死の秘宝 [900番台]
「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)
- 作者: J. K. ローリング
- 出版社/メーカー: 静山社
- 発売日: 2008/07/23
- メディア: 単行本
シリーズ最高かも。
火曜に借りてきて、今日全部読み終わりました。下巻に至ってはほぼ2日で560ページを読み終わる状況で、最後の200ページは一気に読み進めてしまう具合でした。
以前取り上げたときは、この本を「ジェットコースター」と評しましたが、今回のシリーズ最終巻は、明らかに最初から山場のようなもので、ジェットコースターと言うよりドラゴンクエストの最後のダンジョンに入って、ラスボスを倒すためのアイテムを集めて実際に戦うといった感じを受けました。
特に下巻の最後に、すべてを納得させる話が出てきて、これまでの経緯が実はこのような背景があったのかとパズルのピースがはまるべき所にキレイにはまる爽快感すらありました。
完成度としては、この最終巻が図抜けていると思います。果たして、作者はどこまで想定してこの物語を書き始めたのでしょうか。ある程度の準備をして書き出したとは思いますが、その世界の大きさと緻密さ、そして伏線の複雑さとすべてに矛盾のない構成は、生活保護を受けながら書き上げたとは思えない壮大なモノでした。
ちょっと物量として多いので大変かもしれませんが(2冊合計で1100ページ)、読み出すと止まらないことも事実です。今年最高の本とは言いませんが、最高に近いものであることはたしかです。日本ではこのような壮大な物語を書き上げることができる作家がいるのかどうか・・・