ひとつ上のプレゼン [600番台]
最新のプレゼンを知るにはこれを読むべし。
プレゼンと言えば広告業界が有名ですが、最近は営業などでもプレゼンをやることが多くなりました。PowerPointを使えるのが営業の条件のような言い方もすることもあります。でも、本当のプレゼンとはどんなものなのか、成功するにはどうしたらいいのかを知っている人は少ないのではないでしょうか。
この本は、広告業界で素晴らしいプレゼンをするクリエーターが語る「プレゼンの極意」です。たくさんの人が出てきますが、ほとんどの人が共通して語るポイントがあります。それは次のようなモノです。
・競合プレゼンはよくない
・PowerPointを使うプレゼンはつまらない
・企画の内容を徹底して考えたほうが、ずっといい
・企画の内容より、プレゼンをする人でプレゼンの勝ち負けが決まる
複数のアイデアを一堂に集めてその中からいいものを選ぶのだから、競合プレゼンはよさそうなものですが、プロは全員口をそろえてその企業としての一貫性がなくなるのでよくないと否定しています。ころころと変わるのは、会社として一貫性がないからブランディングもできないのが大きなマイナス点だそうです。
また、最近の流行であるPowerPointは企画の内容ではなく「見た目」が強調されてしまうので、プレゼンを行う側の意図がうまく伝わらないからダメだというのも全員の一致した意見でした。プレゼンはPowerPointを使うことではなく、いい企画・内容を考えるのが優先だというのは心に留めておかなければならないことかもしれません。
プレゼンという言葉はずいぶん普及したと思いますが、その真髄は奥深いものがあります。その奥深さをこの本は垣間見せてくれます。なかなか面白いものですよ。