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マーヴィン・ゲイ物語 [700番台]


マーヴィン・ゲイ物語 引き裂かれたソウル (P‐Vine BOOKs)

マーヴィン・ゲイ物語 引き裂かれたソウル (P‐Vine BOOKs)

  • 作者: デイヴィッド・リッツ
  • 出版社/メーカー: ブルース・インターアクションズ
  • 発売日: 2009/05/28
  • メディア: 単行本



おそらく過去読んだ中でもっとも最後がやってこないかを待ちわびる本。つらさでは過去最悪かも。

ソウルが好きな人であれば、一度は聞いたことがあると思います。No.1のソウルシンガーで、「
What's Going on」は9.11のときには救済基金の曲として取り上げられた、そのオリジナルを歌ったシンガーでもあります。

この曲自体1971年ですから私は物心がついたかつかないかの頃のはずですが、なぜかサビの部分が歌える、どこか記憶の片隅に引っかかっている曲でもあります。

その曲をヒットさせたマーヴィン・ゲイの伝記なのですが、これがまた出てくる話がこれでもかというくらいつらい話が続くものとなっています。生まれたときから父親との確執があり、そして最後まで解消されることなくその父親に射殺されるところまでしっかりとこの伝記では書かれています。

最後に父親に射殺されることは知っていましたが、そこに早く来ないかと思ってしまうくらい、あまりにつらい本です。ライブをスケジュールしても土壇場でキャンセル(というより逃げ出してしまう)ことを繰り返し、ドラッグにおぼれ、精神的に追い詰められてしまう姿は、トップシンガーの姿とはとても思えません。

モータウンではもちろん売れっ子になりますが、曲を作るのに異常に時間がかかったり、ダイアナ・ロスのいたシュープリームスに嫉妬のような態度を示したり、妻とも確執があったりともう滅茶苦茶です。周りは心配しているのに、それが本人だけわからないという最悪の状況でもあります。

この本、少しだけマイケル・ジャクソンの話が出てきます。ジャクソン5を見つけたのはダイアナ・ロスだったような話になっていますが、本当はどうやらモータウンのボスだったベリー・ゴーディーがそのように売り込んだというのが真実のようです。

当時のヒットを出した黒人シンガーを取り巻く環境がよくわかります。クインシーのときもそうでしたし、マイルス・デイビスの自伝も同じようなことが繰り返し出てきます。おそらく、将来出るであろうマイケル・ジャクソンの自伝も、きっと同じようなことが書かれているはずです。免疫がないときっとつらいだろうと思い、これを取り上げる次第です。

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